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飛騨高山の強み

更新日:2023年8月20日

 3年前2020年のゴールデンウイーク、昼間でも古い町並みには全く人が歩いていませんでした。今でもその光景は鮮明に頭の中に焼き付いています。

 これは新型コロナウイルス感染の拡大にともない、人の行動に制限がかかったことによるものです。あれから3年余が経った今、古い町並みだけではなく、奥飛騨温泉郷といった各所に人の流れが戻り、外国人旅行者も数多く見られるようになりました。

 ただ、今思えばあの古い町並みの姿は典型的な中山間都市の姿なのではないかと実感しています。コロナに関係なく人が歩いていない町並みが全国いたるところにある中で、高山に人の姿が戻りつつある光景に触れて、改めていろいろと考えさせられました。

 飛騨高山では、50~60年に渡ってこの地に人に来てもらうための取り組みが行われてきました。インバウンドの取り込みについては、1986年の国際観光都市宣言までさかのぼります。この間、個々の市民や民間事業者の皆さん、行政がともに体制づくりや誘客を進めてきました。

 人を迎えることは容易なことではありません。文化、言葉、宗教等が異なる外国人旅行者を迎えるのはなおさらです。それを地道に行い続けて来たのが飛騨高山の人たちです。そして、来る人を引き付ける伝統文化、景観、食文化、里山、自然を長年にわたって守り伝え続けて来たのも飛騨高山の人たちです。

 コロナ禍を経た今、人材不足、外からの資本による商業施設や宿泊施設の進出、食事場所の提供等々への対応、確かに課題は沢山あります。こうした課題に、市民や事業所の皆さんとともに、真摯に向き合って解決してゆく必要があります。

 3年前の光景を思い浮かべた後で今の姿を見ると、いかに飛騨高山に暮らしている人たちが努力をして来たか。そうした努力の結晶は、まぎれもなく飛騨高山の大きな強みであり、それを台無しにしてはいけないと強く実感しています。



 
 

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